びわがけ
琵琶岸懸
和泉鳥取伝承記




(上記写真は和泉鳥取やぐら・小屋根桝合左面)



琵琶岸懸

平安時代中期から鎌倉時代にかけて熊野参詣が盛んだった頃、一人の琵琶法師が山中越街道にやってきた。ところが雨山の山麓に差し掛かった所で突風にあおられ真っ逆さまに崖から転落して亡くなった。その時、彼の背にかけられていた琵琶が崖の途中に引っかかり、琵琶の揺れに合わせて河の流れる音が琵琶の死を弔うかの様に「コロンコロン」と鳴った。以来、この地を琵琶岸懸(ビワガケ)と呼ばれる様になった。