くつじょくをしのぶ
屈辱を忍ぶ
太閤記




(北野やぐら・小屋根板勾欄左面)



屈辱を忍ぶ(羽柴秀吉)

尾張国中村の一農家に生また羽柴秀吉(のちの豊臣秀吉)、ある日、清洲城にて柴田勝家は羽柴秀吉を招きあらゆる屈辱や難題を言った。羽柴秀吉は言われるがままに柴田勝家の前に座わり「5,6年前を思えば夢の様ではないか? 足下が今では立派な殿様だ」と言われるが羽柴秀吉は「若い衆が長老に仕えるのは人の道」と言い、柴田勝家の方から腰まで丁寧に按摩し、「不器用な按摩、少しは御気分が好くなりましたか?」と言った。これには柴田勝家も何も言えず城を去った。









北野やぐら / 小屋根板勾欄左面