昨年7月の新調入魂式以来、機会あれば是非ともカメラに収めたいと思っていましたが伊八さんの口利きの御陰でやっと岡田西組の彫物をゆっくりと撮影させて頂きました。実は今日、岡田北組駒搬入、岡田中組駒搬出、そして岡田西組と岡田北組がやぐら小屋を入れ替える際に岡田西組のやぐらを外に出すので少しばかり彫物を撮影するお時間を頂戴できたのです。 |
9時過ぎにやぐら小屋に到着、既に岡田中組は駒搬出の準備をしていました。
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10時前になりやっと岡田西組関係者が来られました。
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まずは岡田西組のやぐらの詳細です。
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● 岡田西組
(おかだにしぐみ・泉南市西信達地区) ・新調:平成26年 (同年7月20日入魂式) ・大工:池内工務店 ・彫師:野原湛水氏 ・本幕:株式会社谷尾 ・太鼓:太鼓正 ・宮入:里外神社
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◎ 彫物図柄解説 【大屋根廻り】 ・鬼板 − 獅噛み ・箱棟 − 右:波に玄武、 左:雲に青龍 【四獣神】 ・懸魚 − 正面:鳳凰、 後面:松に鷹 ・飛檐垂木 − 「西」の文字 ・地垂木 − 獅子 ・車板 − 正面:国生み、 後面:天孫降臨 【古事記】 ・小屋虹梁 − 雲に若葉 ・枡組 − 龍,獅子,牡丹 【五手先七段】 ・枡合天井 − 宝珠を掴む青龍 ・枡合 − 正面:天岩戸、 右:八岐大蛇
退治、 左:須佐之男命 櫛名田比売に悲話を聞く、 後面:須佐之男命草薙の剣
献上する 【古事記】 ・木鼻 − 正面右:玉串を抱く唐獅子、 正面左:玉串を抱く唐獅子、 右前:剣(草薙の剣)を抱く唐獅子、 左前:子を抱く唐獅子、 右後:勾玉(八尺瓊勾玉)を抱く唐獅子、 左後:稲を噛み俵を抱く唐獅子、 後面右:鞠を抱く唐獅子、 後面左:鏡(八咫鏡)を抱く唐獅子 ・台輪 − 牡丹 ・虹梁 − 若葉に西組の紋 ・欄間 − 正面:神武天皇
即位式、 右:仁徳天皇
民の釜戸、 左:大化改新 【日本書紀】 ・長押 − 妻:牡丹に孔雀、 右:桃に山鵲、 左:梅に山鵲 ・柱巻 − 右:降龍、 左:昇龍 ・小脇板 − 右:天照大御神、 左:須佐之男命 【古事記】 ・幕板 − 右:聖徳太子
物部守屋誅伐、 左:聖徳太子 守屋軍に追われる 【日本書紀】 ・脇障子 − 右:野見宿禰と当麻蹴速、 左:雄略帝
猪退治 【日本書紀】 ・竹の節 − 若葉に「西」の文字 ・脇障子柱 − 唐草文様伊勢込 ・兜桁 − 西組紋 【腰廻り】 ・幣持ち − 神武天皇 ・犬勾欄 − 正面右:神功皇后、 正面左:武内宿禰、 右:西組紋に虎、 左:西組紋に稲穂を咥える鶴 ・内勾欄 − 三韓
朝貢す 【日本書紀】 ・擬宝珠勾欄 − 勾欄合
正面右右:焼野原の試練、 正面右左:蛇の室の試練、 正面左右:須佐之男命の館、 正面左左:須佐之男命と対面、 右平右右:宇迦の山の麓に新宮を建てる、 右平中右:山坂の裾に八十神を追い伏せる、 右平中左:須勢理毘売命を背負い
須佐之男命から逃げる、 右平左左:須佐之男命から試練を受ける、 左平右右:八十神の迫害で大木に挟まれる、 左平中右:八十神に真っ赤に焼いた大石を転がされる、 左平中左:瀕死の兎に癒し方を教える、 左平左左:和邇を騙して皮を剥がれる白兎 【大国主の受難
古事記】、 束:西組紋 ・板勾欄 − 三韓征伐、 右平:神功皇后 戦わずして新羅を降す、 左平:弓末で文字を刻む
神功皇后 【日本書紀】 ・勾欄竹の節 − 波間に千鳥 ・勾欄物見 − 右:逆立ちする唐獅子、 左:逆立ちする唐獅子 ・縁葛 − 正面:壬申の乱、 右:瀬田唐橋の戦い、 左:高市皇子
劉邦を習い采配を振る 【日本書紀】 【小屋根廻り】 ・鬼板 − 獅噛み ・箱棟 − 右:雲に朱雀、 左:雲に白虎 【四獣神】 ・懸魚 − 飛龍 ・車板 − 里外神社
由緒 ・枡組 − 龍,獅子,牡丹 【四手先六段】 ・枡合天井 − 宝珠を掴む青龍 ・枡合 − 後正面:日本武尊 九州征伐、 右:日本武尊
野火の難、 左:弟橘媛(オトタチバナヒメ)荒波を鎮める 【古事記】 ・柄振板 − 若葉 ・木鼻 − 後正面右:弓張提灯を抱く唐獅子、 後正面左:弓張提灯を抱く唐獅子、 右後:鰈を抱く唐獅子、 左後:鯛を抱く唐獅子、 右前:扇を抱く唐獅子、 左前:牡丹を咥える唐獅子 ・台輪 − 牡丹 ・虹梁 − 若葉に西組紋 ・欄間 − 右:神武天皇
吉備から難波に向かう、 左:神武天皇
紀伊に上陸 【日本書紀】 ・長押 − 右:桃に山鵲、 左:梅に山鵲 ・太鼓周り − 伊勢参り ・四本柱 − 後正面:菊唐草文様伊勢込、 右後:波に伊勢蝦、 左後:波に伊勢蝦、 右前:波に蛸、 左前:波に蛸 ・幕板 − 右:日本武尊
岩倉山、 左:神武天皇 東征 【古事記】 ・板勾欄 − 右:山幸彦 綿津見の宮殿へ、 左:山幸彦
綿津見の宮殿より帰る 【古事記】 ・縁葛 − 右:日本武尊
悪魚退治、 左:建御雷(タケミカヅチ)鯰を押える 【古事記】 【本幕】
・本幕 − 正面:西組紋に西組の文字、 平:天岩戸 |
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やぐらを移動させるためにナルを取り付けます。
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ナルを取り付け移動させます。
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さてココからは無心状態でシャッターを押しまくり…。
って事で、岡田西組の彫物を御紹介しようと思います。
なお一部写真は昨年7月20日撮影の写真を流用しています。
まずは本幕付いてませんが姿身を…。
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ではココから各箇所の彫物を御紹介します。
【大屋根正面】
(正面より向かって)
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【大屋根右面】
(正面より向かって)
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【大屋根左面】
(正面より向かって)
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【大屋根後面】
(正面より向かって)
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