- 彫物題材 feat. 槍摺乃鎧 -
- 2019/6/5 -



(上記写真は陸宮本やぐら・小屋根幕板右面)



槍摺乃鎧(慶長19年/1614年11月21日・徳川家康 vs 真田幸村)

大坂城の攻め口を探していた徳川家康は夜も明けぬうちから僅かな旗本勢と巡見へと出た。すると真田幸村の陣と出くわした。大久保彦左衛門は慌てて真田幸村めがけて槍を突き入れ るが槍を搦落とされてしまう。そこへ数名の旗本勢が真田幸村めがけて討ちかかっている間に大久保彦左衛門は徳川家康を馬に乗せ逃れるが馬の前脚が折れてしまい倒れてしまった。 74歳の徳川家康は馬なしでは逃れられず身を隠すところを探していると道を踏みはずし堤の下へころげ落ちてしまい木の水溜りへ身を忍ばせた。そこへ真田幸村が駆けつき槍を突き入 れると、槍先に何かが当たった。二度三度槍を突き入れるが徳川家康の鎧の気配がなく退散、徳川家康は運よく難を逃れた。この時の鎧は「槍摺乃鎧」として徳川家の家宝となった。