- 彫物画廊 feat. 岡田西組 #.14 -
- 2016/3/19 -






前回に引き続き「彫物画廊」と題して岡田西組の彫物を御紹介します。今日は大屋根欄間右面の題材である「仁徳天皇 民の釜戸」を御紹介します。その前にまずは「仁徳天皇 民の釜戸」の題材について。



仁徳天皇 民の釜戸(仁徳天皇4年)

仁徳天皇4年、仁徳天皇(第16代天皇・神功皇后摂政57年−仁徳天皇87年1月16日)が難波高津宮から遠くをご覧になられて「民の釜戸から煙が立ち上らないのは貧しくて炊くものがないからだ」と言い向こう3年間、税を免ずるとの詔されました。その間、天皇は衣を新調せずず、宮垣や茅葦屋根が壊れても修理せずに堪え忍ばれました。3年が経過し天皇が高台に出られると炊煙が盛んに立つのを御覧になり「嬉ばしい事」と申されました。天皇はさらに3年間、税を免じ計6年間の歳月が過ぎやっと税を課し宮殿の修理をお許しになりました。

その時の民の有様を「日本書紀」には「民、うながされずして材を運び簣(コ)を負い、日夜をいとわず力を尽くして争いを作る。いまだ幾ばくを経ずして宮殿ことごとく成りぬ。故に今に聖帝(ヒジリノミカド)と称し奉る。みかど崩御ののちは、和泉国の百舌鳥野のみささぎに葬し奉る」と記されている。



彫物画廊 feat. 岡田西組 #.14 (彫物画廊通算 #.165)
   彫物題材:仁徳天皇 民の釜戸 / 大屋根欄間右面