- 彫物画廊 feat. 北野 #.9 -
- 2017/6/28 -






今回から「彫物画廊」と題して1年前の平成28年1月17日(日)に撮影した北野の彫物を約4ヶ月ぶりに再び御紹介します。まず今日は大屋根欄間正面の題材である「尼崎の難」を御紹介します。その前にまずは「尼崎危難」の題材について。



尼崎危難(天正10年/1582年6月11日・羽柴秀吉)

天正10年/1582年6月2日、本能寺の変で明智光秀に討たれた織田信長の敵討ちのために羽柴秀吉(後の豊臣秀吉)は備中高松城より京に向けて大移動する。いわゆる中国大返しである。道中、兵庫県尼崎市武庫川あたりで明智光秀は四天王を潜ませた。尼崎に差し掛かった羽柴秀吉を四天王が襲いかかったが、機転を利かせた羽柴秀吉は乗ってきた馬の尻を切りつけ四天王目掛けて走らせた。しかし四天王の一人、白藤彦七郎は自身の剛力で馬を担ぎ上げ、田の中へ投げ飛ばした。

一方、明智光秀の武将:四方田但馬守(ヨモダタジマノカミ)が羽柴秀吉に襲いかかり慌てた羽柴秀吉は広徳寺に逃げ込み、自ら髪を落とし味噌摺り坊主に化け難を逃れました。一方、四方田但馬守は駆けつけてきた虎之助こと加藤清正と組み討ちとなり、組み伏せられて自害しました。いわゆる「尼崎危難」である。



彫物画廊 feat. 北野 #.9 (彫物画廊通算 #.272)
   彫物題材:尼崎の難 / 大屋根欄間正面