- 彫物研究 feat. 新調やぐらの懸魚 -
- 2015/5/21 -






近年新調したやぐらの【やぐらの顔】を御紹介する「彫物研究」、今回は「懸魚(ゲギョ)」を御紹介しようと思います。懸魚は古来より神社仏閣の屋根には必ず下がっており、火に弱い木造の建物を火災から守るためのもので火除けのまじないとして取り付けられているのが由来です。

やぐらにも大屋根正面、大屋根後面、小屋根正面の三箇所に必ず懸魚が取り付けられています。当企画は"やぐらの顔"である大屋根正面の懸魚のみを御紹介する予定でしたが、大屋根後面や小屋根正面にも題材が異なる立派な懸魚が取り付けられているのでせっかくですし三箇所全ての懸魚を御紹介しようと思います。







岡田北組(平成16年新調・彫師:木彫工房筒井,木彫白井)


▲ 鳳凰 / 大屋根懸魚正面



▲ 鷹 / 大屋根懸魚後面



▲ 飛龍 / 小屋根懸魚正面



下出(平成20年新調・彫師:西澤大美師)


▲ 天の巌戸開き / 大屋根懸魚正面



▲ 素戔嗚尊 八岐大蛇退治 / 大屋根懸魚後面



▲ 平清盛 安芸の宮島 / 小屋根懸魚正面



陸宮本(平成20年新調・彫師:木下彫刻工芸,木彫片山)


▲ 鳳凰 / 大屋根懸魚正面



▲ 雲に鶴 / 大屋根懸魚後面



▲ 松に鷹 / 小屋根懸魚正面



岡田中組(平成21年新調・彫師:野原湛水師)


▲ 鳳凰 / 大屋根懸魚正面



▲ 飛龍 / 大屋根懸魚後面



▲ 松に鷹 / 小屋根懸魚正面



男里南組(平成23年新調・彫師:木下彫刻工芸)


▲ 彦五瀬命 呼唹郷 / 大屋根懸魚正面



▲ 二見ヶ浦 夫婦岩 / 大屋根懸魚後面



▲ 神功皇后 応神天皇平産す / 小屋根懸魚正面



大西町(平成23年新調・彫師:木下彫刻工芸)


▲ 雲に日輪 / 大屋根懸魚正面



▲ 雲に月輪 / 大屋根懸魚後面



▲ 波間に千鳥 / 小屋根懸魚正面



自然田上東組(平成25年新調・彫師:木彫山本)


▲ 朱雀 / 大屋根懸魚正面



▲ 玄武 / 大屋根懸魚後面



▲ 飛龍 / 小屋根懸魚正面



和泉鳥取(平成25年新調・彫師:木彫片山,木彫前田工房)


▲ 葉桜に静御前の舞 / 大屋根懸魚正面



▲ 雲に牛若丸と烏天狗 / 大屋根懸魚後面



▲ 稲穂に雀 / 小屋根懸魚正面



岡田西組(平成26年新調・彫師:野原湛水師)


▲ 鳳凰 / 大屋根懸魚正面



▲ 松に鷹 / 大屋根懸魚後面



▲ 飛龍 / 小屋根懸魚正面



追伸。今まで懸魚を特集した事がなかったので意外と興味深かったです。改めて全51台の懸魚を御紹介したいと思う衝動にかられました。なお明日は「桝組」を御紹介します。