- 彫物研究 feat. 美濃村松雲師 -
- 2017/7/30 -






やぐらに携わる彫師を御紹介する企画「彫物研究 PROFESSIONALIST SERIES」、今回は美濃村松雲師を御紹介しようと思います。ちなみに何故美濃村松雲師を御紹介するかと言うと今年、新調100周年を迎えた黒田のやぐらの彫師が美濃村松雲師だからです。100年経っても色褪せしない立派な彫物、ゆっくりと撮影したく思います。



美濃村松雲師 (明治10年-昭和4年3月14日 淡路島生まれ)

小松一門の十代目であり本名は宮下松三郎、幼い頃に美濃村五兵衛の跡目養子となり九代目小松源助の門下となった。四天王の一人に名を連ねる。小松源助の亡き後、小松源助の妻:ことから小松の名跡を名乗る事を許された。享年53歳。

・大正5年−先代・岡田西組やぐら
・大正6年−黒田やぐら
・昭和10年頃−童子畑やぐら(先代・鳥取中、先代・男里南組)



先代・岡田西組やぐら (大正5年新調・大工:若野寅太郎師)














黒田やぐら (大正6年新調・大工:初代高松利平師)














童子畑やぐら (昭和10年頃新調・大工:有岡製作所)














ちなみに今回の記事を書き込むに際し、参照したのがだん吉友の会より発刊された「大坂・浪花木彫史」。今から25年前の平成4年発刊とかなり歴史ある書籍で以前、だんじり会館へ行った際に定価¥5,000円ながら衝動買いしちゃいました。



さて明治10年生まれの美濃村松雲師、先代・岡田西組を39歳で、黒田を40歳で彫ったのは納得できるが昭和4年に他界したのに童子畑が昭和10年頃新調と没後に新調したのだろうか? ネットで美濃村松雲師を検索するが情報は皆無に等しく歴史は奥が深いと改めて思いました。