- 地車研究 feat. 宮元講 -
- 2007/5/5 -
● 宮元講
(みやもとこう・泉南市樽井地区) ・新調:明治時代初期 ・大工:不明 ・彫師:不明 ・彫物:下記「彫物図柄解説」参照 ・本幕:不明 ・宮入:芽淳(ちぬ)神社 ◎ 樽井のやぐらについて 樽井は樽井地区でやぐらをもっていず、「講」組織で成り立った四講があります。また樽井の櫓には、雄,雌があると言われており、獅子講が雄、宮元講が雌の上の櫓。戎福中講が雄、濱中講が雌で下の櫓とそれぞれ一対になると言われている。 ◎ 宮元講の由来 明治時代初期に吾妻講と提灯講が合併してできた講で、現在のやぐらは吾妻講のやぐらを引き継いだものである。提灯講のやぐらは岬町淡輪方面へ売却されたと言われるが、確証はありません。もし確かなら明治30年頃に泉南市より購入したとされる淡輪大東組のやぐらの可能性が高い。 ◎ 現在のやぐら 明治時代初期に吾妻講のやぐらとして新調、吾妻講と提灯講が合併し宮元講になった際に宮元講のやぐらとなる。彫物の主題は三国志。昭和58年に植山工務店にて大修復を実施。やぐらの寸法は長さ10.38m、幅2.90m、高さ4.80m。提灯は正面に「宮」と「元」、屋根周りには「宮元」。 ◎ 彫物図柄解説 【大屋根廻り】 ・鬼板 − 獅噛み ・懸魚 − 鳳凰 ・車板 − 正面:控鶴仙人、 背面:盧敖仙人 ・虹梁 − 正面:玄徳、天地を祭て桃園に義をむすぶ、 右:黄忠、関羽が兜の纓を射斬る ・枡合 − 十二支 ・小脇板 − 右:呂布、山登りて敵の陣中を計る、 左:? ・御簾 − 阿龍と吽龍 ・幕板 − 右:玄徳、的廬踊らせて檀渓を跳ぶ、 左:孔明が智計、琴を弾じて仲達を退く 後ろ:魏の王観、いつわりて姜維へ降る ・脇障子 − 右:張飛、長坂橋に曹操を罵る、 左:董卓、ゆめで一の龍来たりて身にまとうと見る 【小屋根廻り】 ・鬼板 − 獅噛み ・懸魚 − 鷲 ・欄間 − 右:唐子遊びの図、 左:司馬温公瓶割りの場 ・幕板 − 右:姜維、除質を一鎗に刺す、 左:長坂坡に趙雲、幼主を救う ・勾欄合 − 右:鯛、鮃、伊勢海老、 左:えい、河豚、蛸 ・脇障子 − 獅子の子落とし 【腰廻り】 ・縁葛 − 因幡の白兎 ・勾欄合 − 富士の巻狩り ◎ 曳行パターン パレード:ところ曳き、泉南市パレード 宵宮:ところ曳き、三井住友銀行前まっせー 本宮:ところ曳き、芽淳神社へ宮入、三井住友銀行前まっせー ◎ 宮元講関連サイト ・樽井の祭り → http://taruinomaturi.hp.infoseek.co.jp/ ・泉南のやぐら、宮元! → http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Gaien/1965/ ・宮元講三十人組 → http://www.geocities.jp/fumihiro6666/ ・ちぬの秋祭り<櫓> → http://www.geocities.jp/tenbinza_twpapa/ |