- 地車紹介 feat. 宮元講 -
- 2007/11/24 -
● 宮元講 (みやもとこう・泉南市樽井地区) ・新調:明治時代初期 ・大工:不明 ・彫師:不明 ・彫物:下記「彫物図柄解説」参照 ・本幕:不明 ・宮入:芽淳(ちぬ)神社 ◎ 樽井のやぐらについて 樽井は樽井地区でやぐらをもっていず、「講」組織で成り立った四講があります。また樽井の櫓には、雄,雌があると言われており、獅子講が雄、宮元講が雌の上の櫓。戎福中講が雄、濱中講が雌で下の櫓とそれぞれ一対になると言われている。 ◎ 宮元講の由来 明治時代初期に吾妻講と提灯講が合併してできた講で、現在のやぐらは吾妻講のやぐらを引き継いだものである。提灯講のやぐらは岬町淡輪方面へ売却されたと言われるが、確証はありません。もし確かなら明治30年頃に泉南市より購入したとされる淡輪大東組のやぐらの可能性が高い。 ◎ 現在のやぐら 明治時代初期に吾妻講のやぐらとして新調、吾妻講と提灯講が合併し宮元講になった際に宮元講のやぐらとなる。彫物の主題は三国志。昭和58年に植山工務店にて大修復を実施。やぐらの寸法は長さ10.38m、幅2.90m、高さ4.80m。提灯は正面に「宮」と「元」、屋根周りには「宮元」。 ◎ 彫物図柄解説 【大屋根廻り】 ・鬼板 − 獅噛み ・懸魚 − 正面:鳳凰、 後ろ:鳳凰 ・飛檐垂木 − 無紋 ・地垂木 − 無紋 ・桁廻り − 波濤 ・車板 − 正面:控鶴仙人、 背面:盧敖仙人 ・枡組 − 龍頭,唐獅子,牡丹(三手先四段) ・枡合 − 十二支 ・木鼻 − 正面:獏鼻、 平:獅子鼻、 後ろ:獅子鼻 ・虹梁 − 上段正面:牡丹を咥える唐獅子、 上段左:阿吽の唐獅子、 上段右:阿形の唐獅子、 上段後ろ:吽形の唐獅子、 下段正面:麒麟、 下段平:鳳凰、 下段後ろ:麒麟 ・欄間 − 正面:三傑 桃園に義を結ぶ、 左:関公(関羽)と黄、 右:屎。王城を退る、 後ろ:截天夜叉 曹仁と戦う(三国志) ・小脇板 − 左:?、 右:呂布、山登りて敵の陣中を計る ・御簾 − 阿龍と吽龍 ・幕板 − 左:玄徳 的廬踊らせて檀渓を跳ぶ、 右:孔明が智計 琴を弾じて仲達を退く、 後ろ:魏の王観 いつわりて姜維へ降る(三国志) ・脇障子 − 左:董卓、ゆめで一の龍来たりて身にまとうと見る、 右:張飛、長坂橋に曹操を罵る 【腰廻り】 ・縁葛 − 波に兎 ・勾欄合 − 富士の巻狩り 【小屋根廻り】 ・鬼板 − 獅噛み ・懸魚 − 松に鷲 ・飛檐垂木 − 無紋 ・地垂木 − 無紋 ・枡組 − : 唐獅子,牡丹(一手先三段) ・枡合 − 左:傘風子仙人、 右:武志志仙人,控鶴仙人 ・木鼻 − 獅子鼻 ・虹梁 − 波に千鳥 ・欄間 − 左:布袋和尚 唐子遊びの図、 右:司馬温公 瓶割りの場(唐子遊び) ・幕板 − 左:姜維 除質を一鎗に刺す、 右:趙雲 幼主を守護して土杭を出るう(三国志) ・小屋根脇障子 − 左:降龍、 右:昇龍 ・勾欄合 − 左:梶木,海鷂魚,河豚,蛸、 右:鯛,鮃,伊勢蝦,千鳥 ・車輪脇 − 獅子の子落とし ◎ 曳行パターン パレード:ところ曳き、泉南市パレード 宵宮:ところ曳き、三井住友銀行前まっせー 本宮:ところ曳き、芽淳神社へ宮入、三井住友銀行前まっせー ◎ 宮元講の略年表 ・明治時代初期 − 吾妻講のやぐらとして新調。 ・昭和58年 − 植山工務店にて大修復。 ・平成19年9月29日 − コマ新調に伴う試験曳きを実施。 ◎ 宮元講関連サイト ・樽井の祭り → http://taruinomaturi.hp.infoseek.co.jp/ ・泉南のやぐら、宮元! → http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Gaien/1965/ ・宮元講三十人組 → http://www.geocities.jp/fumihiro6666/ ・ちぬの秋祭り<櫓> → http://www.geocities.jp/tenbinza_twpapa/ |
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平成19年9月29日 コマ新調に伴い、試験曳きが行われました。 |