- 地車紹介 feat. 陸宮本 -
- 2008/4/26 -






陸宮本 (くがみやもと・泉南市西信達地区)
 ・新調:明治26年
 ・大工:不明
 ・彫師:西岡一門(彫又)
 ・彫物:下記「彫物図柄解説」参照
 ・本幕:不明(平成6年に太鼓正によって修復)
 ・宮入:里外神社

◎ 現在のやぐら
明治26年に岡田西出のやぐら(先代岡田西組)として大工:不明、彫刻:西岡一門(彫又)の手によって新調されたやぐらで、大正5年に購入。昭和36年まで曳行されましたが昭和37年から昭和50年まで曳行休止。昭和51年から曳行再開され平成3年に阪南市石田の貴田組によって「平成の大修復」が施される。主な修復箇所は大屋根,小屋根,四本柱,枡組の組み直しと金綱を新調する。平成4年には太鼓を新調(太鼓正)、平成6年に再度貴田組によって台場,駒を新調、太鼓正によって本幕の修理も施される。最近では平成13年に太鼓の張替え、平成14年に洗い,色付が施される。平成20年9月の新調を控え、同年4月20日日曜日に里外神社にて昇魂式を実施、5月18日日曜日に岬連中へ譲渡されます。提灯は正面に「宮本」、屋根周りには「宮本」と角に「三ツ巴」。

◎ 新調中のやぐら
目下平成20年9月を目処にやぐらを新調中。平成19年5月26日土曜日に手斧始祭が行われました。

◎ 彫物図柄解説
【大屋根廻り】
・鬼板 − 鬼板
・懸魚 − 正面:鳳凰、 後ろ:波濤
・虹梁 − 牡丹に鳳凰
・柱巻 − 右:昇龍、 左:降龍
・幕板 − 右:賽仁貴郭盛、 左:?
・犬勾欄 − 波に千鳥
・板勾欄 − 波に千鳥
・縁葛 − 浪に千鳥
【小屋根廻り】
・鬼板 − 鬼板
・懸魚 − 松に鷲
・車板 − 豊干仙人
・幕板 − 右:武松絣紗綾の衣服を穿て景陽ヶ岡に大虎を提げ拳を以て打殺すを、
       左:黒旋風李達沂州沂縣百丈村の産江州白龍神乃廟門を二斧を
              以て撃毀す (水滸伝)
・虹梁 − 牡丹に鳳凰

◎ 曳行パターン
パレード:ところ曳き、西信達パレード(りんくう南浜公園にて)
宵宮:ところ曳き、オークワ泉南店にて掛け合い(岡田3台,陸宮本,北野と連合曳き)
本宮:ところ曳き、里外神社へ宮入

◎ 陸宮本の略年表
明治26年−岡田西出のやぐらとして新調。
大正5年−岡田西出からやぐらを購入。
昭和37年から昭和50年−曳行休止。
昭和51年−曳行再開。
平成3年−貴田組によって"平成の大修復"が施される。
平成4年−太鼓正によって太鼓を新調。
平成6年−貴田組によって台場,駒を新調。
平成6年−太鼓正によって本幕を修復。
平成13年−太鼓の張替えを行う。
平成14年−やぐらの洗い,色付が施される。
平成19年5月26日−平成20年新調予定のやぐらの手斧始祭が行われる。
平成20年4月20日−現在のやぐらの昇魂式を実施。

◎ その他の補足
岡田は元々海手である「浦」(やぐらでは岡田西組,岡田中組,岡田北組)と、山手である「陸」に分かれており、山手にある里外神社に宮入りする事から陸宮本と呼ばれている。ちなみに里外神社に宮入りする4台のやぐらの中で、宮一番の特権がある。

◎ 陸宮本関連サイト
・宮本やぐら保存会 → http://miyamoto.omiki.com/

   …

 平成19年5月26日
来年新調予定の陸宮本が手斧始祭を行いました。(当日の写真は所有せず)

 平成20年4月20日
4月20日(日)、里外神社にて昇魂式が実施されました。