- 地車紹介 feat. 尾崎宮本町 -
- 2008/6/7 -
● 尾崎宮本町
(おざきみやもとちょう・尾崎地区) ・新調:平成5年(同年9月19日入魂式) ・大工:成尾義一氏 ・彫師:木下彫刻工芸 ・彫物:下記「彫物図柄解説」参照 ・本幕:川島織物 ・宮入:波太神社 ◎ 地名「尾崎」の由来 地名は尾里の先であることに由来する。また下出より移住した11軒に始まると言う言い伝えもある。旧尾崎村は海に面し、遠浅の海岸は早くから海産物の集積場として栄え、江戸時代初期には現在の町の基礎がつくられていた。その後昭和14年6月に村は町制を施行して尾崎町となり、その後昭和31年9月には西鳥取,下荘の2村と合併、町名も南海町と改まった。その際に南海町尾崎となるべきでしたが、旧尾崎町民の思いは尾崎町こそが本来の町だと言う事であえて町の字を地名に残した。またやぐらは昔は北出,南出,相生(2〜3台),本町,天王町,西出,海老野とあったと伝わる。 ◎ 地名「宮本」の由来 本来尾崎宮本町は天王町と本町が合併した際に町名変更の会議を行い、当地に尾崎天王社が所在しているので「宮本」に決められました。 ◎ 先代のやぐら 尾崎宮本町は天王町と本町の2台のやぐらがありましたが、尾崎宮本町として合併の際1台は近隣の町へ譲渡、もう1台は尾崎公民館の地にあった映画館経営の個人が購入し、一部の彫り物を残し解体し売却しました。その後、合併した尾崎宮本町の先代のやぐらは地元の大工:辻幾次郎氏、彫師:不明によって昭和11年頃に新調、平成3年に市制施行記念やぐらパレードに備えてやぐらに磨きを掛けましたが平成5年、岡本へ売却されました。 ◎ 現在のやぐら 現在のやぐらは平成5年に大工:成尾義一氏、彫師:木下彫刻工芸によって新調、平成5年9月19日日曜日に波太神社にて入魂式を挙行しました。また尾崎宮本町のやぐらの彫り物は源平合戦の中から宇治川の先陣争い、富士川の合戦の模様が、屋根廻りは神話物を題材とし天の岩戸などの絵物語が、また本幕は川島織物製で、一ノ谷と宇治川の合戦が描かれています。また提灯は白地に赤の文字で「宮本」という文字です。平成2年までは赤地に白の文字で「宮本」という文字でしたが、燈入れ曳行時に赤地に白の文字だったらあまり明るくないので、現在の様に白地に赤の文字になったそうです。 ◎ 彫物図柄解説 【大屋根廻り】 ・鬼板 − 獅噛み ・懸魚 − 正面:天の岩戸、 後ろ:神武天皇東征 【日本神話】 ・車板 − 正面:宝珠を掴む青龍、 後ろ:竹に虎 ・枡合 − 正面:牛若 弁慶五条大橋の出会い、 右:平忠盛、 左:清盛入道 布引遊覧 【源平盛衰記】、 後ろ:加藤清正 虎退治 【太閤記】 ・欄間 − 正面:酒宴の場、 右:酒呑童子退治、 左:花園中納言の姫との出会い 【大江山】 ・虹梁 − 右:向日葵に鳳凰、 左:桐に鳳凰 ・柱巻 − 右:降龍、 左:昇龍 ・小脇板 − 左右:牛若 鞍馬山修業の場 ・幕板 − 右:富士川の合戦、 左:宇治川の先陣争い 【源平盛衰記】 ・脇障子 − 右:那須与一扇の的、 左:義経八艘飛び 【源平盛衰記】 ・兜桁 − 「宮本」の文字 ・犬勾欄 − 敦盛を呼び戻す熊谷次郎直実 【源平盛衰記】 ・擬宝珠勾欄 − 菖蒲,梅,桔梗,向日葵 【花暦】 ・板勾欄 − 正面:屋島の合戦 平景清綴引き、 右:巴御前の勇姿、 左:木曽義仲の最期 【源平盛衰記】 ・縁葛 − 牡丹に唐獅子 【小屋根廻り】 ・鬼板 − 獅噛み ・懸魚 − 素盞鳴尊 八岐大蛇退治 ・車板 − 阿吽の唐獅子 ・枡合 − 【源平盛衰記】正面:鶴岡八幡宮 放生会、 右:布引四段目 小桜責め、 左:常磐母子 都落ち 【源平盛衰記】 ・欄間 − 右:曽我兄弟夜討、 左:曽我兄弟十番勝負 ・小屋根柱巻 − 右:降龍、 左:昇龍 ・太鼓周り − 司馬温公瓶割りの場 ・幕板 − 右:梶原景時生田の森、 左:朝比奈三郎怪力 【源平盛衰記】 ・板勾欄 − 松,牡丹,菖蒲,竹 【花暦】 ・縁葛 − 右:仁田四郎猪退治、 左:頼朝本陣 【富士の巻狩】 【本幕】 ・本幕 − 正面:「宮本町」の文字、 一ノ谷の合戦、 宇治川の先陣争い ◎ 曳行パターン ・パレード − パレードの日はまず相生町,朝日町,大西町と一緒に尾崎駅前方面からパレードに合流、帰りは流れ解散をします。 ・本宮 − 本祭り1日目は午前からところ曳きと、海老野の浜で相生町,朝日町,大西町と合流し、4台で波太神社へ宮入をします。夜は尾崎駅下で相生町,朝日町,大西町と一緒に通称「尾崎駅下8の字パレード」を行います。 ・後宮 − 本祭り2日目は午前からところ曳きや海老野の浜へ曳行し、夕刻から尾崎中学校付近から尾崎駅方面へのいわゆる「福島パレード」を実施、その後夜は尾崎駅付近で相生町,朝日町,大西町,新町と一緒に曳行します。 ◎ 尾崎宮本町の略年表 昭和11年頃−先代のやぐらを新調。 平成2年11月12日月曜日−天皇陛下御即位の礼に伴う記念曳行を実施。 平成3年10月−先代のやぐらに磨きを掛ける。同時に提灯を赤地の白文字から白地の赤文字に変更。 平成5年6月9日水曜日−皇太子殿下御成婚に伴う記念曳行を実施。 平成5年9月19日日曜日−現在のやぐらを新調、波太神社にて入魂式。 平成10年10月11日日曜日−大西町と御神輿担当に当たる。 平成14年9月16日月曜日−屋根を大修復、波太神社にて御祓いを実施。 平成17年10月10日月曜日−大西町と御神輿担当に当たる。 平成18年9月10日日曜日−コマを新調、試験曳きを実施。 平成18年10月8日日曜日−波太神社宮入り時のみ、提灯を赤地の白文字を使用。 ◎ その他補足事項 平成18年より波太神社宮入り時のみ、赤地に白文字の提燈と、正面に交差旗を掲げる様になりました。この提燈は、平成2年まで使用されていたデザインです。 ◎ 尾崎宮本町関連サイト ・阪南市の祭・やぐら → http://yagura.fan-site.net ・優雅・伝統・秋祭り → http://sazern9.fc2web.com |
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平成4年10月10日 先代のやぐら。 平成5年10月以降 先代やぐらは現在、泉佐野市・岡本として活躍中。 平成14年9月16日 屋根大修復記念御祓いを実施。 平成18年9月10日 駒新調記念試験曳きを実施。 平成18年10月8日 波太神社宮入時に赤地に白文字提灯が復活しました。 |