- 地車紹介 feat. 西鳥取上組 -
- 2008/8/3 -






西鳥取上組 (にしとっとりうえぐみ・西鳥取地区)
 ・新調:平成6年 (同年9月18日入魂式)
 ・大工:古川工務店
 ・彫師:坂本工芸
 ・彫物:下記「彫物図柄解説」参照
 ・本幕:不明
 ・宮入:波太神社

◎ 地名「鳥取」の由来
鳥取の地名について日本書記には『垂仁天皇の大皇太子誉津別王は30歳になってもモノを言わなかった。垂仁23年10月、鵠(クグイ・白鳥の事)が空を飛ぶのを見て、皇子は初めて「これ何者ぞ?」と言った。これを聞いて天皇は大いに喜び、その鳥を獲えるように臣下に命じ、天湯河板挙が「臣が必ず獲えましょう」と言い、遠く出雲の国まで行ってこの鳥を捕え、そのために皇子はモノを言う様になり、天皇は天湯河板挙に鳥取造の姓を与え賞し、鳥取部と定めた』とある。同様の伝承は古事記にも見られる。この様ないわれのある鳥取には南海電鉄鳥取ノ荘駅があり、駅名から解る様に昔は律令制度が敷かれており、荘園=鳥取ノ荘となった。かつて鳥取地区には北出・南出・出島・西出・東出・上出・本といった町のやぐらが有りましたが、現在では4地区に別れ、鳥取東地区(西鳥取上組),鳥取北地区(榮組),鳥取南地区・鳥取西地区(波有手組)である。

◎ 先代のやぐら
先代のやぐらは大正以前の新調で、平成6年の現在のやぐら新調の際に地元の個人に売却、その後淡輪連中に転売され平成10年7月12日日曜日に船守神社にて入魂式を行いました。

◎ 現在のやぐら
現在のやぐらは平成6年に大工:古川工務店、彫師:坂本工芸によって新調、同年9月18日日曜日に波太神社にて入魂式を挙行しました。また西鳥取上組のやぐらの彫り物は主に源平,一の谷の合戦,川中島を題材とし、また提灯は白地に赤の文字で「上組」という文字です。

◎ 彫物図柄解説
【大屋根廻り】
・鬼板 − 獅噛み
・箱棟 − 宝珠を掴む青龍
・懸魚 − 正面:鳳凰、 後ろ:鳳凰
・枡合 − 右:雲龍、 左:雲龍
・欄間 − 右:親子唐獅子、 左:牡丹に唐獅子
・虹梁 − 正面:雲龍、 右:波に千鳥、 左:波に千鳥
・柱巻 − 右:降龍、 左:昇龍
・小脇板 − 右:媼、 左:翁 【高砂】
・幕板 − 右:川中島 信玄と謙信龍虎相打つ、 左:木曽義仲
・脇障子 − 右:誉田別命を抱く武内宿禰、 左:神功皇后
・兜桁 − 「上組」の文字
・犬勾欄 − 正面:牡丹、 右:波に兎、 左:波に兎
・板勾欄 − 一ノ谷の合戦
・縁葛 − 正面:谷越え唐獅子、 右:竹に虎、 左:富士の巻狩り
【小屋根廻り】
・鬼板 − 獅噛み
・箱棟 − 宝珠を掴む青龍
・懸魚 − 松に鷲
・枡合 − 正面:和田義盛、 右:源為朝、 左:?
・幕板 − 右:牛若弁慶五条大橋の出会い、 左:屋島の合戦 那須与一扇の的 【源平盛衰記】
・板勾欄 − 右:桔梗,朝顔,菖蒲,梅、 左:桔梗,朝顔,菖蒲,梅 【花暦】
・縁葛 − 右:?、 左:常磐御前都落ち 【源平盛衰記】

◎ 曳行パターン
・パレード − パレードの日は鳥取ノ荘駅上に貝掛,箱作東,箱作西,榮組,波有手組,新町と合流し7町でパレードに参加します。
・本宮 − 本祭り1日目は午前からところ曳きと阪南市役所前経由で波太神社への宮入が、宮入は貝掛,榮組,波有手組,新町と一緒に曳行します。夜は西鳥取パレードとして鳥取ノ荘駅付近や新町・安田広場で西鳥取上組,榮組,新町と一緒に曳行します。
・後宮 − 本祭り2日目は午前からところ曳きを、夜は鳥取ノ荘駅付近や新町・安田広場で榮組,波有手組,新町と一緒に曳行します。

◎ 西鳥取上組の略年表
大正時代−先代のやぐらを新調
平成2年11月12日月曜日−天皇陛下御即位の礼に伴う記念曳行を実施。
平成5年6月9日水曜日−皇太子殿下御成婚に伴う記念曳行を実施。
平成6年9月18日日曜日−現在のやぐらを新調、波太神社にて入魂式を実施。
平成11年10月−西鳥取上組の法被のデザインを一新。
平成11年10月11日月曜日−榮組,波有手組と御神輿担当に当たる。
平成16年9月26日日曜日−駒新調に伴い波太神社にて入魂式を実施。
平成18年10月−町旗を新調。

◎ 西鳥取上組関連サイト
・阪南市の祭・やぐら → http://yagura.fan-site.net
・優雅・伝統・秋祭り → http://sazern9.fc2web.com

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 平成5年まで
先代のやぐらです。

 平成10年以降
先代やぐらは現在、淡輪連中として活躍中。

 平成6年9月18日
波太神社にてやぐら新調入魂式を実施。

 平成16年9月26日
波太神社にて駒新調記念入魂式を実施。