- 地車紹介 feat. 大西町 -
- 2008/12/7 -






大西町 (おおにしちょう・尾崎地区)
 ・新調:平成3年(同年9月8日入魂式)
 ・大工:見本圭介氏
 ・彫師:木下彫刻工芸
 ・彫物:下記「彫物図柄解説」参照
 ・本幕:梶内だんじり
 ・宮入:波太神社

◎ 地名「尾崎」の由来
地名は尾里の先であることに由来する。また下出より移住した11軒に始まると言う言い伝えもある。旧尾崎村は海に面し、遠浅の海岸は早くから海産物の集積場として栄え、江戸時代初期には現在の町の基礎がつくられていた。その後昭和14年6月に村は町制を施行して尾崎町となり、その後昭和31年9月には西鳥取,下荘の2村と合併、町名も南海町と改まった。その際に南海町尾崎となるべきでしたが、旧尾崎町民の思いは尾崎町こそが本来の町だと言う事であえて町の字を地名に残した。またやぐらは昔は北出,南出,相生(2〜3台),本町,天王町,西出,海老野とあったと伝わる。

◎ 先代のやぐら
先代のやぐらは明治時代に新調、平成2年の曳行を最後に大西町から引退し、平成3年3月3日に岬町の深日無形文化財保存会へ譲られ、現在では深日2号(里)として曳行されてます。

◎ 現在のやぐら
現在のやぐらは平成3年に大工:見本圭介氏、彫師:木下彫刻工芸によって新調、平成3年9月8日日曜日に波太神社にて入魂式を挙行しました。本幕は平成8年に梶内だんじり鰍ノよって新調されました。また平成13年には屋根の大修復を実施、阪南市では唯一の入母屋にしました。また提灯は白地に赤の文字で「大西」という文字です。

◎ 新調予定のやぐら
平成23年を目処に、総欅造りのやぐらを新調予定。大工:板谷工務店、彫師:木下彫刻工芸。平成20年6月28日土曜日に泉佐野市葵町の松原木材鰍ノて原木祭を実施しました。

◎ 彫物図柄解説
【大屋根廻り】
・鬼板 − 獅噛み
・懸魚 − 正面:鳳凰、 後ろ:雲に鶴
・車板 − 正面:牡丹に若葉
・枡合 − 正面:天の岩戸、 右:神功皇后 三韓征伐、 左:神武天皇東征、
      後ろ:日本武尊 野火の難
・虹梁 − 牡丹に唐草文様
・欄間 − 正面:楠公父子 桜井の別れ、
      右:新田義貞 龍神に祈りて稲村ヶ崎を干潟となす、
      左:村上義光 錦の御旗奪還、
      後ろ:楠正成 笠置にて後醍醐帝と謁見す 【太平記】
・長押 − 雲に鶴
・柱巻 − 右:昇龍、 左:降龍
・小脇板 − 右:坂上田村麻呂 蟹退治、 左:素盞嗚尊 八岐大蛇退治
・幕板 − 右:巴御前 奮戦、 左:義経 八艘飛び
・兜桁 − 町名
・犬勾欄 − 正面右:雷神、 正面左:風神、 右:波に千鳥、 左:波に千鳥
・擬宝珠勾欄 − 勾欄合:波濤、 タタラ束:力神
・板勾欄 − 正面:刀傷松の廊下、 右:大石内蔵助 吉良邸討入、
       左:清水一学の奮戦 【忠臣蔵】
・縁葛 − 波に鯉
【小屋根廻り】
・鬼板 − 獅噛み
・懸魚 − 松に鷹
・車板 − 宝珠を掴む青龍
・枡合 − 正面:牡丹、 右:牡丹、 左:牡丹
・虹梁 − 牡丹に唐草文様
・欄間 − 右:後醍醐帝 笠置落ち、 左:後醍醐帝 隠岐より帰る 【太平記】
・長押 − 雲に鶴
・太鼓周り − 瓢箪
・幕板 − 右:牛若 鞍馬山修業の場、 左:牛若 弁慶五条大橋の出会い 【義経記】
・擬宝珠勾欄 − 勾欄合:波濤、 束:力神
・縁葛 − 波に千鳥
【本幕】
・本幕 − 正面:「大西」、右:川中島信玄と謙信 龍虎相打つ、
      左:宇佐見定行と山本勘助

◎ 曳行パターン
・パレード − パレードの日はまず相生町,朝日町,尾崎宮本町と一緒に尾崎駅前方面からパレードに合流、帰りは流れ解散をします。
・本宮 − 本祭り1日目は午前からところ曳きと、海老野の浜で相生町,朝日町,尾崎宮本町と合流し、4台で波太神社へ宮入をします。夜は尾崎駅下で相生町,朝日町,尾崎宮本町と一緒に通称「尾崎駅下8の字パレード」を行います。
・後宮 − 本祭り2日目は午前からところ曳きや海老野の浜へ曳行し、夕刻から尾崎中学校付近から尾崎駅方面へのいわゆる「福島パレード」を実施、その後夜は尾崎駅付近で相生町,朝日町,尾崎宮本町,新町と一緒に曳行します。

◎ 大西町の略年表
明治時代−先代のやぐらを新調。
平成2年11月12日月曜日−天皇陛下御即位の礼に伴う記念曳行を実施。
平成3年3月3日−先代のやぐらが岬町の深日無形文化財保存会へ譲渡される。
平成3年9月8日日曜日−現在のやぐらを新調、波太神社にて入魂式。
平成5年6月9日水曜日−皇太子殿下御成婚に伴う記念曳行を実施。
平成8年10月−本幕を新調。
平成10年10月11日日曜日−尾崎宮本町と御神輿担当に当たる。
平成13年9月16日日曜日−現在のやぐらの屋根等を修復、波太神社にて入魂式を実施。
平成14年10月−大西町のハッピのデザインを一新。
平成15年10月−纏を新調。
平成17年5月15日日曜日−コマ新調に伴い試験曳きを実施。
平成17年10月10日月曜日−尾崎宮本町と御神輿担当に当たる。
平成20年6月28日土曜日−やぐら原木祭を実施。

◎ 海老野の浜について
大西町といえば海老野の浜が有名で、御神輿は波太神社から海老野の浜へ担がれて来ます。そして海老野の浜へ御神輿ごと、海入りします。そう言った由縁のある大西町は、昔のハッピにも「海老野」と書かれてました。

◎ 大西町関連サイト
・阪南市の祭・やぐら → http://yagura.fan-site.net
・優雅・伝統・秋祭り → http://sazern9.fc2web.com

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 平成3年10月以降
先代やぐら現在は深日2号車(里)として活躍中。

 平成3年9月8日
波太神社にてやぐら新調入魂式を実施。

 平成13年9月16日
波太神社にて屋根修復記念入魂式を実施。

 平成17年5月15日
駒新調記念試験曳きを実施。

 平成20年6月28日
やぐら原木祭を実施。