- 地車紹介 feat. 濱中講 -
- 2009/2/14 -






濱中講 (はまなかこう・泉南市樽井地区)
 ・新調:明治19年
 ・大工:不明
 ・彫師:西岡弥三郎氏
 ・彫物:下記「彫物図柄解説」参照
 ・本幕:西陣
 ・宮入:芽淳神社

◎ 樽井のやぐらについて
樽井は樽井地区でやぐらをもっていず、「講」組織で成り立った四講があります。また樽井の櫓には、雄,雌があると言われており、獅子講が雄、宮元講が雌の上の櫓。戎福中講が雄、濱中講が雌で下の櫓とそれぞれ一対になると言われている。

◎ 濱中講の由来
濱中講は文化6年(1809年)に新開沼田西側開拓のために成立した講である。

◎ やぐらの歴史
文政2年(1819年)の矢倉諸記録によれば、以前先代やぐらがあっと記されている。その先代やぐらは明治期新調時に焼却処分された。

◎ 現在のやぐら
明治19年に彫師:西岡弥三郎氏によって新調、彫物の主題は三国志。やぐらの寸法は長さ11.30m、幅2.90m、高さ4.64m。提灯は正面に「濱」と「中」、屋根周りには「濱中」。

◎ 彫物図柄解説
【大屋根廻り】
・鬼板 − 正面:鬼板、 背面:鬼板
・懸魚 − 正面:鷲の猿掴み、 背面:鷲
・飛檐垂木 − 巴紋
・地垂木 − 巴紋
・桁廻り − 波に千鳥
・車板 − 正面:飛龍、 背面:牡丹に唐獅子
・枡組 − 龍頭、唐獅子 (三手先五段)
・枡合 − 正面−右:王褒、 中央:孟宗、 左:?
      右側面−右:王祥、 中央:?、 左:楊香
      左側面−右:タン子、 中央:郭巨、 左:?
      背面−右:文帝、 中央:?、 左:姜詩
・木鼻 − 正面:獅子鼻、 側面:獅子鼻、 背面:獅子鼻
・虹梁 − 正面:波濤、 右:波濤、 左:波濤、 背面:波濤
・欄間 − 正面:玄徳 南璋で奇童問える、 右:黄承彦臥竜岡に梁父の吟をなす、
      左:玄徳陛下 孔明が午睡の覚るを待つ、 背面:趙雲数百騎を率いて玄徳を尋ぬ
・虹梁 − 正面:唐獅子に手鞠、 右:牡丹に唐獅子、 左:牡丹に唐獅子、 背面:飛龍
・柱巻 − 右:昇り龍、 左:降り龍
・小脇板 − 右:張苞、 左:関興
・御簾 − 日輪に阿龍と吽龍
・幕板 − 右:関羽 旧情をせまられ 曹操を放す、 左:張飛 玄徳に幅て曹操が陣で横行を、
      背面:玄徳 天に祈念して巌を斫る
・脇障子 − 右:許楮、 左:馬超
・脇障子物見 − 右:飛龍、 左:飛龍
・勾欄合 − 鯛,鮃,鰤,鮹,甘鯛 【海の幸揃い踏み】
・縁葛 − 波濤
【小屋根廻り】
・鬼板 − 鬼板
・懸魚 − 鳳凰
・飛檐垂木 − 巴紋
・地垂木 − 巴紋
・枡組 − 唐獅子 (一手先一段)
・枡合 − 右:牡丹に唐獅子、 左:牡丹に唐獅子
・木鼻 − 正面:獅子鼻、 左右:獅子鼻
・虹梁 − 左右:阿吽の青龍
・欄間 − 右:唐子と犬、 左:獅子舞遊び
・勾欄合 − 波濤に千鳥
【本幕】
・本幕 − 静海波に千鳥

◎ 曳行パターン
パレード:ところ曳き、泉南市パレード
宵宮:ところ曳き、三井住友銀行前まっせー
本宮:ところ曳き、芽淳神社へ宮入、三井住友銀行前まっせー

◎ 濱中講の略年表
・明治19年−現在のやぐらを新調。
・昭和56年−西陣にて本幕を新調。
・昭和58年−駒を新調。
・平成8年9月−植山工務店にて改修、入魂式を実施。
・平成16年8月29日−植山工務店にて改修、入魂式を実施。
・平成18年6月5日−駒を新調。

◎ 濱中講関連サイト
・樽井の祭り → http://taruinomaturi.hp.infoseek.co.jp/
・濱中講のほーむぺーじ → http://hamanakakou.web.fc2.com/
・泉州の祭り → http://pksp.jp/20050714/

   …

 平成16年8月29日
植山工務店にて本台場,後台場が新調され、入魂式が行われました。

 平成18年6月5日
駒を新調。