- 地車紹介 feat. 下出 -
- 2009/3/30 -






下出 (しもいで・東鳥取四地区)
 ・新調:平成20年 (3月30日日曜日入魂式)
 ・大工:岡川章氏
 ・彫師:西澤大美氏
 ・彫物:下記「彫物図柄解説」参照
 ・本幕:のりか染物店
 ・宮入:波太神社

◎ 地名「下出」の由来
この地付近の男里川一体を男里村と言い、下出は男里川の下側(下手)に位置していたので下手村、または下手地区と呼ばれていましたが、そこから段々と変わっていき現在の下出と呼ばれるようになりました。また昔は下出の事を大南組と呼ばれており、男里南組よりも南だからこう呼ばれていたと言われています。鎮守の八坂神社は明治41年に鳥取神社に合祀されています。しかしながら戦前までは八坂神社の社はあったらしいですが、現在では既に社はなく民家になっています。

◎ 三先代のやぐら
やぐらに関しては東鳥取村誌によれば昔は村が大きいのでやぐらも3台あったと伝えられている。往古は上組,下組の2台のやぐらがありその後1台に統合、三先代の下出のやぐらはひっくり返りゲンが悪いと言う事で売却。

◎ 先々代のやぐら
先々代のやぐらは大正12年に新調、しかしながらやぐらを曳く気運がなくなったため昭和38年に下出在住の個人にやぐらと極楽寺の仏像を付けて2万円で売却、その後しばらくやぐらはなく、祭りの日には下出地区だけ運動会をやっていたらしいです。

◎ 先代のやぐら
先代のやぐらは昭和38年のやぐら売却後23年ぶりに昭和61年に大工:吉岡利一氏、彫師:木下頼定氏によって新調、同年9月7日日曜日に波太神社にて入魂式を挙行しました。平成19年10月28日日曜日に神上式(カミアゲシキ)を実施、同日深日1号へ搬出されました。

◎ 現在のやぐら
平成16年3月14日日曜日に「やぐら新調祭手斧初式(チョウナハジメシキ)」を実施、平成20年に大工:岡川章氏、彫師:西澤大美氏(滋賀県米原市上丹生(カミニュウ)・醒ヶ井(サメガイ)地方在住)によって新調、同年3月30日日曜日に波太神社にて入魂式を挙行しました。また提灯は白地に赤の文字で「下出」という文字です。

◎ 彫物図柄解説
【大屋根廻り】 (正面より向かって)
・鬼板 −  獅噛み
・棟木 − 龍
・垂木 − 一段目:木瓜紋
      二段目:唐獅子,獏
      三段目:龍
・懸魚 − 正面:天巌戸開き
      背面:素戔嗚尊 八岐大蛇退治
・車板 − 正面:神武東征 東国遠征
      背面:神功皇后 三韓を征す
・枡組 − 四手先八段:龍,唐獅子,獏,雀,鶯,竹,梅,牡丹
・枡合 − 正面:楠木公父子 櫻井繹の訣別
      右:新田義貞 稲村ヶ崎投剣の場
      左:村上彦四郎義光 錦御旗奪還す
       背面:児島高徳 桜木に詩を記す
・二重枡合 − 正面:桃太郎 鬼ヶ島
      右:金太郎 力比べ
       左:一寸法師 都へ旅立つ
      背面:浦島太郎 玉手箱
・桝合天井 − 四獣神
・木鼻 − 唐獅子(籠,子獅子,玉,牡丹,瓢箪,傘,小槌,鈴)
・欄間 − 正面:織田信長紀州遠征
      右:長篠の戦い
      左:姉川の合戦
      背面:牡丹
・柱巻 − 龍
・幕板 − 正二面:力士像
      右:本能寺の変
      左:桶狭間の戦い
・脇障子 − 右:本能寺の変
      左:桶狭間の戦い
・欄干幕板 − 正二面:難波戦記
      右:賤ヶ嶽の合戦 秀吉本陣佐久間の乱入
      左:賤ヶ嶽の合戦 賤ヶ嶽の七本槍
・欄干物見 − 右:日吉丸 小六 矢作橋の出会い
      左:藤吉郎 信長草履とり
・縁葛 − 正面:難波戦記
      右:忠臣蔵美談
      左:忠臣蔵美談
・欄干合 − 正面:牡丹唐獅子 竹虎
      左右:十二支
【小屋根廻り】 (後正面より向かって)
・鬼板 − 獅噛
・棟木 − 牡丹に唐獅子
・懸魚 − 平清盛 安芸の宮島
・車板 − 弁慶と牛若丸 伍條大橋の出会い
・枡合 − 川中島大合戦(三方見送り)
・木鼻 − 唐獅子
・見送り欄間 − 右:下出伝承記 馬川伝説
      左:下出伝承記 大願寺建立
・見送り幕板 − 正面:一ノ谷の戦い 鵯越の逆落とし
      右:壇ノ浦の戦い 義経八艘飛び
      左:栗津ヶ原合戦 鬼神に勝る巴御前
・後ろ縁葛 − 右:那須与一功名 扇の的を射る
      左:宇治川先陣争い
・欄干幕板 − 宇治川先陣争い

◎ 曳行パターン
・パレード − パレードの日はサークルK阪南鳥取中店前にて石田宮本,黒田,鳥取中と合流、東鳥取五地区も合流し9町でパレードに参加、帰りは流れ解散します。
・本宮 − 本祭り1日目は午前からところ曳きと波太神社への宮入が、波太神社への宮入は石田宮本,黒田と一緒に曳行します。夜は波太神社や尾崎駅付近で石田宮本,黒田,鳥取中と一緒に曳行します。
・後宮 − 本祭り2日目は午前からところ曳きを、夜は波太神社や尾崎駅付近で石田宮本,黒田,鳥取中と一緒に曳行します。

◎ 下出の略年表
大正12年−先代のやぐらを新調。
昭和38年−先代のやぐらを売却。
昭和61年9月7日日曜日−先代のやぐらを新調、波太神社にて入魂式を実施。
平成2年11月12日月曜日−天皇陛下御即位の礼に伴う記念曳行を実施。
平成5年6月9日水曜日−皇太子殿下御成婚に伴う記念曳行を実施。
平成7年10月11日水曜日−黒田と御神輿担当に当たる。
平成13年10月−四本柱等の修復を実施。
平成15年10月−駒を新調。
平成15年10月13日月曜日−黒田と御神輿担当に当たる。
平成16年3月14日日曜日−やぐら新調祭手斧初式を実施。
平成19年10月28日日曜日−やぐら神上式を実施、その後深日1号へ搬出。
平成20年3月30日日曜日−現在のやぐらを新調、波太神社にて入魂式を実施。
平成20年3月30日日曜日−纏を新調。
平成20年4月6日日曜日−やぐら新調記念誌撮影会を実施。
平成20年4月20日日曜日−先代下出のやぐら、深日1号として国玉神社にて入魂式を実施。

◎ 下出関連サイト
・阪南市の祭・やぐら → http://yagura.fan-site.net
・優雅・伝統・秋祭り → http://sazern9.fc2web.com

   …

 平成16年3月14日
やぐら新調祭手斧初式を実施。

 平成19年10月28日
やぐら神上式を実施。

 平成19年10月28日
神上式後、深日1号へ搬出。

 平成20年4月20日
先代下出のやぐら、深日1号として入魂式を実施。

 平成20年3月30日
やぐら新調入魂式を実施。

 平成20年3月30日
纏を新調。

 平成20年4月6日
やぐら新調記念誌撮影会を実施。