- 地車紹介 feat. 戎福中講 -
- 2012/2/18 -
● 戎福中講
(えびすふくなかこう・泉南市樽井地区) ・新調:文化・文政時代(1804年〜1830年)から元治元年(1864年)の間に新調 ・大工:不明 ・彫師:彫又と推測される ・彫物:下記「彫物図柄解説」参照 ・本幕:梶内だんじり ・宮入:芽淳神社 ◎ 樽井のやぐらについて 樽井は樽井地区でやぐらをもっていず「講」組織で成り立った四講があります。また樽井の櫓には雄,雌があると言われており、獅子講が雄、宮元講が雌の上の櫓。戎福中講が雄、濱中講が雌で下の櫓とそれぞれ一対になると言われている。 ◎ 戎福中講の由来 講戎と若戎が元治元年(1864年)以前に合併して成立した講である。 ◎ 現在のやぐら 文化・文政時代(1804年〜1830年)から元治元年(1864年)の間に新調、大工,彫師ともに不明であるが彫師は彫り口等から彫又と推測される。平成19年には大工:味園建設、彫師:木下彫刻工芸によって"平成の大改修"を実施、同年9月29日土曜日に芽淳神社にて入魂式を実施しました。戎福中講のやぐらには、樽井の戎さんと呼ばれた山之井神社(現芽淳神社内)の名残から随所に七福神・恵比寿様の彫物がある。やぐらの寸法は長さ9.98m、幅3.00m、高さ4.90m。提灯は正面に「戎」、屋根周りには「戎福中」。 ◎ 彫物図柄解説 【大屋根廻り】 ・鬼板 − 獅噛み ・箱棟 − 雲海 ・拝懸魚 − 正面:松に鷹、 後面:鳳凰 ・隣懸魚 − 正面:梅に山鵲 ・飛檐垂木 − 梅鉢紋 ・地垂木 − 唐獅子 ・車板 − 正面:阿吽の唐獅子、 後面:阿吽の唐獅子 ・小屋虹梁 − 雲海 ・枡組 − 三手先七段:龍,唐獅子,獏,牡丹 ・枡合 − 正面:飛龍、 右:虎、 左:虎、 後面:飛龍 ・木鼻 − 上段:コブシ ・虹梁 − 上段:若葉 ・欄間 − 正面:恵比寿天、 右:弁財天,毘沙門天、 左:布袋和尚,福禄寿 【七福神】 ・木鼻 − 下段正面:獏、 右:獅子、 左:獅子、 後面:獅子 ・虹梁 − 下段:若葉 ・柱巻 − 右:昇龍、 左:降龍 ・小脇板 − 右:劉邦を狙う項荘、 左:項荘を防ぐ項伯 【漢楚軍談】 ・御簾 − 日輪に宝珠を掴む阿吽の龍 ・幕板 − 右:月夜に駆ける韓信、 左:蒼海公の勇姿、 後面:張良 劍を賣りて韓信を説く 【漢楚軍談】 ・脇障子 − 右:黄石公 張良に太公望の兵書を授ける、 左:張良 龍神より黄石公の沓を取り戻す 【漢楚軍談】 ・脇障子物見 − 右:吽形の唐獅子、 左:阿形の唐獅子 ・竹の節 − 右:若戎,樊膾,韓信,劉邦の文字、 左:講戎,項羽,項荘,項伯の文字 【燭台にやぐら紋】 ・兜桁 − 「戎」の文字 ・犬勾欄 − 正面:波濤、 右:牡丹、 左:牡丹 ・擬宝珠 − 蓮 ・擬宝珠勾欄 − 勾欄合:波濤、 束:力神 ・縁葛 − 正面:宝珠を掴む青龍、 右:波間に阿龍、 左:波間に吽龍 【小屋根廻り】 ・飾目 − 牡丹に唐獅子 ・箱棟 − 雲海 ・懸魚 − 波濤に恵比寿天 ・車板 − 劉邦 芒蕩山に白蛇を斬る 【漢楚軍談】 ・小屋虹梁 − 雲海 ・飛檐垂木 − 梅鉢紋 ・地垂木 − 唐獅子 ・枡組 − 二手先三段:龍頭,唐獅子,獏 ・枡合 − 正面:鳳凰、 右:唐獅子、 左:唐獅子 ・虹梁 − 若葉 ・欄間 − 右:寿老人、 左:大黒天 ・長押 − 右:牡丹に鳳凰、 左:楓に鳳凰 ・太鼓廻り − 牡丹に鳳凰 ・幕板 − 右:項羽 重さ五千斤の鼎を持ち上げる、 左:樊膾 鐵門を破る 【漢楚軍談】 ・擬宝珠 − 蓮 ・擬宝珠勾欄 − 勾欄合:波間に千鳥、 束:力神 ・縁葛 − 右:波間に吽龍、 左:波間に阿龍 【本幕】 ・本幕 − 正面:銀綱に戎の文字、 右:無地紅、 左:無地紅 ◎ 曳行パターン ・パレード:ところ曳き、泉南市パレード ・宵宮:ところ曳き、三井住友銀行前まっせー ・本宮:ところ曳き、芽淳神社へ宮入、三井住友銀行前まっせー ◎ 戎福中講の略年表 ・文化時代(1804年)・文政時代(1818年)から元治元年(1861年)の間に新調 ・昭和61年9月 − 大下工務店によって"昭和の大修復"を実施。彫物以外を新調。 ・平成7年 − 締め直し。 ・平成18年9月3日 − 駒を新調、入魂式を実施。 ・平成19年2月11日 − 抜魂式を実施。 ・平成19年9月29日 − 味園建設によって"平成の大修復"を実施、入魂式を実施。 ・平成21年4月26日 − 台場を新調、御祓いを実施。 |
… 平成18年9月3日 − 駒を新調、入魂式を実施。 平成19年2月11日 − 抜魂式を実施。 平成19年9月29日 − "平成の大修復"を実施、入魂式を実施。 平成21年4月26日 − 台場を新調、御祓いを実施。 |