- 地車紹介 feat. 西鳥取上組 -
- 2018/8/19 -
● 西鳥取上組 (にしとっとりうえぐみ・西鳥取地区) ・新調:平成6年 (同年9月18日入魂式) ・大工:古川工務店 ・彫師:坂本工芸 ・本幕:不明 ・太鼓:不明 ・宮入:波太神社 ◎ 地名「鳥取」の由来 鳥取の地名について日本書記には『(第11代)垂仁天皇の皇子:太子誉津別王は30歳になってもモノを言わなかった。垂仁23年10月、鵠(クグイ・白鳥の事)が空を飛ぶのを見て皇子は初めて「これ何者ぞ?」と言った。これを聞いて垂仁天皇は大いに喜びその鳥を獲えるように臣下に命じ、天湯河板挙が「臣が必ず獲えましょう」と言い、遠く出雲の国まで行ってこの鳥を捕えそのために皇子はモノを言う様になり、天皇は天湯河板挙に鳥取造の姓を与え賞し、鳥取部と定めた』とあります。同様の伝承は古事記にも見られます。この様な云われのある鳥取は昔、律令制度が敷かれており「荘園=鳥取ノ荘」となりました。かつて鳥取地区には北出・南出・出島・西出・東出・上出・本といった町のやぐらが有りましたが、現在では4地区に別れ、鳥取東地区(西鳥取上組)、鳥取北地区(榮組)、鳥取南地区・鳥取西地区(波有手組)である。 ◎ 先代のやぐら 先代のやぐらは大正以前の新調で平成6年に地元の個人に売却、その後淡輪連中に譲渡され平成10年7月12日日曜日に船守神社にて入魂式を行いました。 ◎ 現在のやぐら 現在のやぐらは平成6年に大工:古川工務店、彫師:坂本工芸によって新調、同年9月18日日曜日に波太神社にて入魂式を挙行しました。また提灯は白地に赤の文字で「上組」という文字です。 ◎ 彫物図柄解説 【大屋根廻り】 ・鬼板 − 獅噛み ・箱棟 − 宝珠を掴む青龍 ・懸魚 − 正面:鳳凰、 後面:鳳凰 ・小屋虹梁 − 正面:波濤、 後面:雲海 ・枡合 − 正面:?、 右:雲に阿龍、 左:雲に吽龍 ・虹梁 − 牡丹に若葉 ・欄間 − 右:親子唐獅子、 左:牡丹に唐獅子 ・長押 − 正面:雲に吽龍、 右:波間に千鳥、 左:波間に千鳥 ・柱巻 − 右:昇龍、 左:降龍 ・小脇板 − 右:媼、 左:翁 【高砂】 ・幕板 − 右:川中島 信玄と謙信龍虎相打つ、 左:粟津合戦 木曽義仲の最期 【源平盛衰記】 ・脇障子 − 右:誉田別命を抱く武内宿禰、 左:神功皇后 【神話伝説】 ・兜桁 − 「上組」の文字 【腰廻り】 ・犬勾欄 − 正面:牡丹、 右:波に兎、 左:波に兎 ・擬宝珠勾欄 − 勾欄合:正面右:梅,桔梗,椿、 正面左:椿,桔梗,梅、 右:椿,菊,アヤメ,菖蒲,牡丹,梅、 左:梅,牡丹,菖蒲,アヤメ,菊,椿 【花暦】、 束:力神 ・板勾欄 − 正面右:新田義貞 稲村ヶ崎投剣の場 【太平記】、 正面中:村上義光 錦の御旗奪還、 正面左:後醍醐帝隠岐より帰る、 左右:一ノ谷の合戦 【源平盛衰記】 ・縁葛 − 正面:谷越え唐獅子、 右:加藤清正 虎退治 【太閤記】、 左:狩場風景 【富士の巻狩り】 【小屋根廻り】 ・鬼板 − 獅噛み ・箱棟 − 宝珠を掴む青龍 ・懸魚 − 松に鷹 ・枡合 − 正面:和田義盛、 右:牛若 鞍馬山修業の場、 左:源為朝(鎮西八郎)の強弓 【源平盛衰記】 ・虹梁 − 牡丹に若葉 ・欄間 − 右:?、 左:? ・長押 − 竹に雀 ・太鼓廻り − 梅鉢に対鳳凰 ・幕板 − 右:牛若 弁慶五条大橋の出会い、 左:屋島の合戦 那須与一扇の的 【源平盛衰記】 ・擬宝珠勾欄 − 勾欄合:右:梅,菖蒲,朝顔,桔梗、 左:桔梗,朝顔,菖蒲,梅 【花暦】、 束:力神 ・縁葛 − 右:?、 左:常磐御前都落ち 【源平盛衰記】 【本幕】 ・本幕 − 正面:「上組」の文字、 右:加藤清正の虎退治、 左:川中島の合戦 ◎ 曳行パターン ・本宮 − 本宮は貝掛,榮組,波有手組,新町と一緒に波太神社へ宮入り、夜は西鳥取地区・尾崎地区による八町パレードが行われます。 ・後宮 − 後宮はところ曳き、夜は榮組,波有手組,新町と西鳥取パレードが行われます。 ◎ 西鳥取上組の略年表 ・大正時代−先代やぐらを新調 ・平成2年11月12日月曜日−天皇陛下御即位の礼に伴う記念曳行を実施。 ・平成5年6月9日水曜日−皇太子殿下御成婚に伴う記念曳行を実施。 ・平成6年9月18日日曜日−やぐらを新調、波太神社にて入魂式を実施。 ・平成11年10月−法被を新調。 ・平成11年10月11日月曜日−榮組,波有手組と御神輿担当に当たる。 ・平成16年9月26日日曜日−駒を新調、波太神社にて入魂式を実施。 ・平成18年10月−町旗を新調。 ・平成19年10月8日月曜日−榮組,波有手組と御神輿担当に当たる。 ・平成26年10月5日日曜日−駒を新調、御祓いを実施。 ・平成26年10月5日日曜日−阪南市やぐらパレードへ最後の参加。(平成27年以降不参加) |
… 先代やぐら。 先代やぐら、淡輪連中として曳行中。 平成6年9月18日 − やぐらを新調、入魂式を実施。 平成16年9月26日 − 駒を新調、入魂式を実施。 平成26年10月5日 − 駒を新調、御祓いを実施。 |