- 地車紹介 feat. 樫井東 -
- 2022/6/12 -






岬町・泉佐野市・田尻町のやぐらの紹介文を【推敲】し改めて御紹介する「地車紹介」、今回は樫井東のやぐらを御紹介します。樫井東のやぐらは「令和の大改修」を行うために4月29日金曜日に工務店に搬出されました。生まれ変わる樫井東のやぐら、とても楽しみです。







樫井東 (かしいひがし・泉佐野市)
 ・新調:明治10年頃
 ・大工:不明
 ・彫師:不明
 ・本幕:不明
 ・太鼓:太鼓正
 ・宮入:日枝神社



◎ 現在のやぐら
南中樫井地区は日枝神社が氏神で、やぐらを所有の樫井東と若宮神社が氏神でだんじり所有の樫井西に別れており、樫井東は現代もやぐらを曳行中である。先代やぐらもあったとされるが資料は無く、現やぐらは明治10年頃に新調される。提灯は正面に赤地に白文字で「樫井東」、屋根周りには白地に赤文字で「青年」。

◎ 彫物図柄解説
【大屋根廻り】
・鬼板 − 獅噛み
・懸魚 − 正面:鳳凰
・飛檐垂木 − 菊紋
・地垂木 − 獅子
・車板 − 正面:司馬温公瓶割りの場 【唐子遊び】
・小屋虹梁 − 雲海
・枡組 − 三手先七段:龍,獅子
・枡合 − 正面:雄略帝 猪退治 【神話伝説】、 右:新田義貞 稲村ヶ崎に宝剣を奉ず 【太平記】、
       左:加藤清正 虎退治 【太平記】
・木鼻 − 獅子
・虹梁 − 松に鶴
・欄間 − 正面:?、 右:?、 左:?
・長押 − 若葉
・柱巻 − 右:降り龍、 左:昇り龍
・小脇板 − 右:神功皇后 【神話伝説】、 左:誉田別命を抱く武内宿禰
・幕板 − 右:敦盛を呼び戻す熊谷次郎直実 【源平盛衰記】、 左:牛若弁慶五条大橋の出会い
・脇障子 − 右:?、 左:?
【腰廻り】
・犬勾欄 − 正面:波濤、 右:?、 左:勢子
・擬宝珠勾欄 − 勾欄合:波濤、 束:力神
・板勾欄 − 正面:狩場風景、 右:仁田四郎 猪退治、 左:勢子の活躍 【富士の巻狩】
・縁葛 − 波濤
【小屋根廻り】
・鬼板 − 獅噛み
・懸魚 − 鳳凰
・飛檐垂木 − 菊紋
・地垂木 − 獅子
・車板 − 雑兵物語
・小屋虹梁 − 雲海
・枡組 − 三手先六段:龍,獅子
・枡合 − 後正面:?、 右:?、 左:勢子
・木鼻 − 獅子
・虹梁 − 梅に山鵲
・欄間 − 後正面:玉曳き、 右:楽器遊び、 左:戦遊び 【唐子遊び】
・長押 − 若葉
・幕板 − 右:五郎時致と小舎人五郎丸、 左:由比ヶ浜の場 【曽我物語】
・板勾欄 − 右:阿吽の唐獅子、 左:阿吽の唐獅子
【本幕】
・本幕 − 正面:豊臣秀吉、 右:加藤清正 虎退治、 左:? 【太閤記】

◎ 曳行パターン
・宵宮:ところ曳き
・本宮:ところ曳き、日枝神社へ宮入

◎ 樫井東の略年表
・明治10年頃−現在のやぐらを新調。
・平成27年−植山工務店によって駒を新調。
・令和4年3月31日木曜日−やぐら抜魂式を実施。
・令和4年4月29日金曜日−やぐらを搬出。




平成27年 − 植山工務店によって駒を新調。



令和4年4月29日 − やぐらを搬出。