- 地車研究 feat. やぐらの種類 -
- 2009/6/20 -






最近、「地車研究」ではビジュアル中心の内容を特集してきましたが、久しぶりにアカデミックな内容を特集してみようと思います。しばしば「やぐらって何種類あるの?」と疑問を抱いてしまいます。泉州地域には52台のやぐらが存在しますが、一体どう分類できるか? 誰しも抱く疑問かと思います。阪南型と樽井型のやぐらなんて全く違いますし…。

で、管理人なりにその疑問を考えてみると、ポイントが4点あるかと思います。「ナル」「縁障子」「燭台」「後ろ台場」。この4点の有無で大きくやぐらのタイプが異なってる気がします。でも阪南市のやぐらにはこの4点が無いので今一度、この4点を御紹介しようと思います。




▲ ナル


▲ 縁障子と燭台


▲ 後ろ台場



さて、それでは管理人的に分けてみたやぐらのタイプをドドッと御紹介しようと思います。ただ…、管理人は阪南市やぐら関係者なので、「阪南型=標準型」と捉えてますので悪しからず…。




● 阪南型(標準型) − ナル:×、縁障子:×、燭台:×、後ろ台場:×
阪南市全20台,岡中,男里北組,男里南組,幡代,馬場,大東組,大西組,
堂組,淡輪連中,深日一号,深日二号,小島,岡本

西信達型A − ナル:○、縁障子:×、燭台:×、後ろ台場:×
岡田西組,岡田中組,岡田北組,陸宮本,岬連中北組,岬連中南組,吉見

西信達型B − ナル:○、縁障子:○、燭台:×、後ろ台場:×
北野,金熊寺,樫井東

オリジナル型A − ナル:○、縁障子:×、燭台:×、後ろ台場:○
鳴瀧

オリジナル型B − ナル:○、縁障子:×、燭台:○、後ろ台場:×
童子畑

信達型 − ナル:○、縁障子:○、燭台:○、後ろ台場:○
市場,大苗代,牧野

樽井型 − ナル:○、縁障子:○、燭台:○、後ろ台場:○
獅子講,宮元講,戎福中講,濱中講



上段が×4つ、下段になるにつれて○の数が多くなる、つまり阪南型(標準型)と違ってくる。一番下段が○4つ、ただし、信達型も樽井型も○4つですが、やぐらの大きさが全く違うので型を分けさせて頂きました。

こうやって見てみると、7つに分ける事が出来ますが、西信達型A,Bおよびオリジナル型A,Bはじっくり見なくっちゃ解らないので4つを1つと捉える事もできるかと思います。結局、阪南型(標準型),西信達型,信達型,樽井型の4つに分類できるんじゃないかと結論付け出来ました。前に「泉州の祭り」管理人:半田さんにも同様の質問をした事があり、半田さんの意見としては泉南市には4つのタイプのやぐらがあるとのお答えを頂戴しました。雄信達型(阪南型・標準型),西信達型,信達型,樽井型。概ね半田さんと同じ結論に達したので、管理人の判断基準にブレは無かったと勝手に満足しております。 (#^.^#) 最後に、各タイプのやぐらの割合を、電卓たたいてみました。




・阪南型(標準型) − 33台(63.5%)
・西信達型 − 12台(23.0%)
・信達型 − 3台(5.8%)
・樽井型 − 4台(7.7%)