- 地車研究 feat. 和泉鳥取の纏 -
- 2014/12/28 -






今年の本宮の波太神社、我が貝掛の宮入り前に馬場先を見に行った際に和泉鳥取が纏を新調しているのを発見しました。ちょうど和泉鳥取関係者様もいらっしゃったので写真を撮らせて頂き、色々お話をお伺いしました。和泉鳥取やぐら新調記念誌が発刊された本日、「地車研究」と題して和泉鳥取の纏を御紹介しようと思います。

で、新しい纏のコンセプトは「金色に輝く稲穂と三猿」、金色に輝く稲穂は農業が盛んな和泉鳥取にちなんで真鍮製の金鍍金、そして三猿は木彫前田工房の力作で、和泉鳥取の地元神社の祭神の守り神が猿であったこと、また豊臣秀吉は仕えていた織田信長に「サル」と呼ばれていたことから「三猿」をデザインしたとの事。しかしながら普通の三猿とは違い、【見ざる】には軍配をもった猿、【言わざる】には瓢箪を持ちお酒を呑んでいて口がきけない猿、【聞かざる】には采配を耳にした猿が彫られており、全て豊臣秀吉にまつわるものを持たせた猿が彫られています。

残念ながら私は写真に収めていませんが新調記念誌によれば馬簾の中や天板にも雀が施されています。また白米をイメージし、馬簾は白色で統一され錨には波太神社の紋である「九枚笹」が、そして馬簾の端には町紋が施されています。




▲ 新しい纏。



▲ 金色に輝く稲穂と三猿。



▲ 上記写真の反対側。



▲ 三猿の一匹、軍配をもった猿 【見ざる】。



▲ 軍配には「木彫前田工房 暁彦」の刻み。



▲ ちなみに、やぐら小屋根桝合正面にも「三猿」が刻まれています。



PS.最後に「木彫前田工房」のブログにも和泉鳥取の纏の詳細が紹介されています。 → 当該ページへ