- 史跡散策 feat. 波太神社 本殿 末社三神社本殿 -
- 2009/3/22 -






波太神社 本殿 末社三神社本殿

波太神社は神社形式からいうと「三間社流れ造り」といわれるものです。拝殿奥の正面に本殿があり、向かって左側奥に末社三神社があります。

本殿は両脇に階段があり、その上部は普段は幕で覆われています。この幕の奥は3つの間に仕切られていて、両脇の間が神座となっています。中央に設けられているのは「相の間」で、2柱の神を合わせて祀る場合その間に設ける間のことです。このように3つの間が設けられているものを「三間社」といいます。

「流れ造り」というのは屋根の形式のことで、屋根の流れが後ろに比べて、前を長く延ばして反りを付けたもののことです。その長い庇は様々な組木や柱、彫刻を施した虹型の梁などで支えられています。また、側面にも非常に手の込んだ飾りが見られ、建築当初の極彩色の豪華さが今もし忍ばれます。

なお本殿は寛永15(1638)年に建てられたことが、棟木に打ち付けられた木札に記されています。

末社三神社は小型の「三間社流れ造り」です。細かい造りなどは本殿とよく似ているため、本殿と同じ時期に建てられたものと考えられます。

江戸時代初期の特徴が残されていること、本殿と末社がそろっていることなどから1993(平成5年)12月9日に国の重要文化財に指定されました。