- 史跡散策 feat. 住吉神社 -
- 2013/5/15 -






住吉神社は西方字住吉山にあり、底筒男命・中筒男命、表筒男命・息長帶姫命を祀れり。創建の年月は詳ならざれども、小島浦は船懸りなると漁業者の多き所なるを以て、海上の守護神として攝津國住吉郡住吉神社の祭神を勧請せしものなりと云う。然るに小児の夜泣する癖あるものは当社に祈れば効験ありと称して、遠く紀州地方より参詣するもの多く、其の報賽には曲尺方六七寸の鐵板製鳥居を奉献するの例となれるも奇なり。明治五年村社に列し、同四十年十一月十一日字住吉山の村社琴平神社(金山彦命)・同事代主神社(事代主命)・同菅原神社(菅原道眞)・字御靈神社(崇徳天皇)を合祀し、同四十二年十月神饌幣帛料供進社に指定せらる。合祀社中の御靈神社に祈れば「あかぎれ」の苦痛を免るとて各地より参詣せり。天保十二年本地の地蔵堂再建勸進帳中に、「其昔元暦・文治の頃梶原の末葉此地に浪士となり居住せり、今に梶原の祭神御靈社古木の森あり、例祭九月廿三日、同屋敷跡あり」と見え、梶原姓の者數家存すれば、梶原氏に關するものがあるが如くに思わる。境内は八百四拾六坪を有し、本殿・幣殿・拝殿・神楽所・繪馬堂・社務所を存す。氏地は本地一圓にして、例祭は陰暦六月三十日なり。

※ 「やぐら51(http://yagulla.web.fc2.com/) 」より引用。