- 地車研究 feat. 桝組の種類 #.2 -
- 2014/2/11 -






久しぶりの「地車研究」アカデミックシリーズ。約4年前に桝組の種類を御紹介しましたが、今回は別の角度から桝組を改めて調べてみたいと思います。この4年間で男里南組,大西町,自然田上東組,和泉鳥取と4台もの素晴らしいやぐらが新調されました。その4台の桝組が今までのやぐらと異なるのです。そこでアカデミックシリーズ第9弾「地車研究 feat. 桝組の種類 #.2」と題して桝組の【進化】を整理してみようと思います。




▲ 岡田北組の桝組 (平成16年新調)。



▲ 陸宮本の桝組 (平成20年新調)。



▲ 岡田中組の桝組 (平成21年新調)。


上記の桝組は隅出が龍に統一され、桝組の龍も整然と並んでいます。今までのやぐららしいやぐらの桝組とも言えるかと思います。







▲ 下出の桝組 (平成20年新調)。



▲ 下出の桝組 (平成20年新調)。


平成20年新調の下出のやぐらは隅出と桝組が龍ですが、彫物が大きく施されています。今までにない桝組で、本当に圧巻された桝組でした。







▲ 男里南組の桝組 (平成23年新調)。



▲ 大西町の桝組 (平成23年新調)。



▲ 自然田上東組の桝組 (平成25年新調)。



▲ 和泉鳥取の桝組 (平成25年新調)。


隅出の彫物には各町独特な彫物が施され、桝組の龍も大きく彫られています。各町全く異なる桝組に思えます。







▲ 男里南組の隅出 (題材:牡丹・獅子)。



▲ 大西町の隅出 (題材:牡丹に唐獅子)。



▲ 自然田上東組の隅出 (題材:迦陵頻迦[瑞寶寺本堂欄間より])。



▲ 和泉鳥取の隅出 (題材:弁財天)。



よくよく振り返れば近年の新調やぐらの彫物図柄解説には「隅出」と言う項目が追加されています。時の流れとともに【進化】し続けるやぐら、これからもアカデミックシリーズと題してやぐらをマニアックに解剖したく思います。