- 御神輿學 feat. 船守神社の御神輿 -
- 2014/2/20 -






約半年ぶりに「御神輿學」と題して船守神社の御神輿を調べてみようと思います。船守神社の御神輿に関しては以前地車研究 feat. 淡輪地区の祭禮でも少しだけ触れましたが、今回は写真を交えて御紹介しようと思います。

そもそも船守神社の祭禮は宵宮(10月14日固定)・本宮(15日固定)に行われ、本宮に御神輿渡御が行われます。御神輿渡御は淡輪地区(大東連中・大西連中・堂組連中・淡輪連中・岬連中)によって行われ、特筆すべきは御神輿の露祓い的な意味でやぐらも一緒に曳行されます。我が阪南市ではやぐらと御神輿は顔を合わせてはならないと言う暗黙の了解があり、御神輿が渡御する時にはやぐらはやぐら部屋へ納庫されます。でも以前、御神輿学 feat. やぐら圏にある御神輿にて御紹介した茅渟神社・男神社・船守神社はやぐらと御神輿が一緒に渡御されます。言いかえればやぐらと御神輿を合わせない波太神社の風習は独特なのかも知れません。

さてやぐらに次いで天狗の装束をまとった方が続きそして御稚児さんが連なります。御稚児さんは翌年、淡輪小学校へ入学予定の子供限定と聞きます。御稚児さんに次いで御神輿が渡御されます。御神輿の渡御コースは下記の通りです。

御神輿渡御の詳細
 ・船守神社を出発し、番川沿いに淡輪漁港に向かう。
 ・漁港に到着後、鏡開きと餅撒きが行われる。
 ・漁港から淡輪ヨットハーバーまで船渡御。なお、船渡御は五連中からそれぞれ5名程度+
       「船渡御連中」らが担当する。
 ・ヨットハーバーに到着後、400m程移動し御旅所へ向かう。
 ・御旅所に到着すると、神輿を神輿台に乗せて祈祷が行われる。

論説は以上までにして、下記に御神輿渡御の様子を御紹介しようと思います。(写真提供:Y.T.氏)




▲ 淡輪漁港へ五連中のやぐらが集合。



▲ 先頭に天狗の装束をまとった方が先導する。



▲ 神具が続く。



▲ 奉納品。



▲ 御稚児さんの列。



▲ 御神輿渡御。



▲ 立派な装飾品で飾られた御神輿。



▲ 淡輪漁港から淡輪ヨットハーバーまで船渡御。



▲ 船渡御後、ヨットハーバーから御旅所へ移動。



▲ 御旅所にて御祈祷。




▲ 船守神社から淡輪漁港、御旅所までの地図。
(上記画像をクリックすると、拡大画像になります)



最後に、以前にも御紹介しましたが葛{本卯之助商店 代表取締役会長 7代目宮本卯之助氏は「神輿大全」の中で、「神輿は神の乗り物である。普段は鎮守の杜の深い緑の奥に鎮座する神が、祭りのその時だけ神輿にお乗りになり、町の隅々を巡り人々の近くまで降りて来る」と記してます。やぐらも大事ですが、神事(神賑)の中ではやはり御神輿の方が重要なんだなぁって改めて思いました。