- 地車研究 feat. 垂木の種類 -
- 2010/7/5 -






先日、久しぶりにJ:COMのオンデマンドで下出やぐら新調入魂式の様子を見てた時、下出のやぐらの紹介で「やぐらで初めて三段垂木を採用…云々」と紹介されました。恥ずかしながら、三段垂木の違いが解らなくて「やぐら51」管理人:笛吹きオッサンさんに教えて頂きました。その内容を整理してみました。題して「地車研究」アカデミックシリーズ第5弾。第1弾−やぐらの種類、第2弾−まっせーの種類、第3弾−駒の種類、第4弾−桝組の種類に続く第5弾は「垂木の種類」を御紹介しようと思います。ただ…、前回同様管理人の主眼で分析した内容じゃなくて笛吹きオッサンさんからお教え頂いた内容を改めて整理しただけの内容なんです。つまり、笛吹きオッサンさん → 管理人 → 皆々様方と伝わるコミュニケーション…。簡単に言えば「パクリ」なんですが、まぁ〜〜〜、寛大なるお心遣いでお付き合い下さいませ。 m(__)m

まずは「垂木」と言っても、何処を指すのか??? まずはココから御紹介しましょう。





上記写真の通り、大屋根・小屋根を支える非常に大切な部分かと思います。ではこの垂木、やぐらでは今まで二段垂木が主流でしたが下出では三段垂木を採用しました。この二段垂木と三段垂木の違いを図説してみました。




▲ 二段垂木(岡田中組のやぐら)


▲ 三段垂木(下出のやぐら)

笛吹きオッサンさんいわく、一段目の垂木の事を飛檐垂木(ヒエンダルキ)、二段目以降の垂木を地垂木(ヂダルキ)と言うそうです。確かに下出のやぐらは飛檐垂木と地垂木が二段の「三段垂木」になってますネ!



では近年新調や大修復したやぐらはどうでしょうか???


▲ 戎福中講のやぐら (通称"樽井型"の大型やぐら)


▲ 大西町のやぐら (阪南市唯一の入母屋)


▲ 陸宮本のやぐら (平成20年新調の新しいやぐら)


▲ 岡田中組のやぐら (平成21年新調の新しいやぐら)


▲ 下出のやぐら (三段垂木のやぐら)

通称"樽井型"の大型やぐらの戎福中講、阪南市唯一の入母屋屋根の大西町、平成20年新調(大工:大下工務店)の陸宮本、平成21年新調(大工:池内工務店)の岡田中組はいずれも二段垂木に仕上がってます。一方、下出は前述の通り三段垂木に仕上がってます。二段垂木か?三段垂木か?その違いは下から屋根を見上げると解りやすいですネ!



正直、今まで垂木なんて全く興味ありませんでした。その証拠に、垂木を撮影した写真が1枚もありませんでした。前述の写真は、数ある写真の中からたまたま垂木が写ってる場面をトリミングしてやっとアップできた次第なんです。でも今回、笛吹きオッサンさんにお教え頂き非常に参考になったと同時に、今後は垂木も注視して見学したいと思いました。



追伸、過去の「地車研究」アカデミックシリーズは下記の通りです。
 ・#1.地車研究 feat. やぐらの種類 → 当該ページへ
 ・#2.地車研究 feat. まっせーの種類 → 当該ページへ
 ・#3.地車研究 feat. 駒の種類 → 当該ページへ
 ・#4.地車研究 feat. 桝組の種類 → 当該ページへ